あなたは「あいうべ体操」というのを聞いたことがありますか?メディアにも取り上げられ近年広まってきたお口の体操のことです。インフルエンザにかかりにくくなる、口臭が激減する、ぜんそくに効果があったなど、まるで魔法のような体操ですが、自宅で簡単に行うことが出来ます。
この簡単トレーニングでなかなか治りにくい体調不良を改善させてみませんか?あいうべ体操をご紹介します。
あいうべ体操はこんな方におすすめです
あいうべ体操は口を大きく動かす体操です。口呼吸から鼻呼吸へ戻す効果があります。口呼吸をしている自覚がある方はもちろん、口呼吸に気付かなくても口臭が気になる場合や、だるい、やる気が起きない、疲れやすい方にも効果がる場合も多いのです。また、呼吸器官の改善がありますので、アレルギー疾患(喘息や花粉症等)で困っている方にもおすすめです。
隠れ口呼吸もある
口呼吸の自覚がない方も多いので、以下の項目に当てはまるかチェックしてみましょう。
- いつも口が開いている
- 下唇が付きだしている
- 口を閉じるとアゴにしわができる
- 唇が乾きやすく荒れやすい
- 朝起きた時に喉が痛い事が多い
- 食べる時に音が出る
- いびきや歯ぎしりがある
- 口臭が気になる
- タバコを吸っている
- 左右の目の大きさが違う
- 出っ歯気味である
- 舌の両再度が波打っている跡がある
- 鼻血が出やすい
- 二重アゴになっている
- 舌苔が多い
- スポーツをすることが多い
当てはまる項目が多い方は口呼吸の可能性が高いです。
口呼吸は何が問題なの?
口呼吸を長い期間していると、口から息が出入りしますので、口の中の水分や唾液が少なくなってきます。すると自浄作用があるはずの唾液がないことで細菌が洗い流されず、やがて口臭が出てきます。
口呼吸→唾液現象→口臭が強くなる→歯の再石灰化が弱まる→虫歯や歯周病が増える
お口の中ではこのような不のスパイラルに陥ります。
また、口腔内の粘膜が唾液で覆われていないことにより傷つきやすくなります。その結果喉の組織や鼻粘膜が萎縮したり乱れたりして、免疫異常が起こるのです。粘膜が傷つくことにより喉の奥にも細菌が侵入し感染します。粘膜の乱れで免疫力が下がっているので、いつもより悪化し、さらに免疫力を下げるという呼吸器の不のスパイラルも起こってきます。
口呼吸の改善は、全身に関わるたくさんの病気の改善に役立ちます。ぜひ口の中だけではなく全身の健康のために鼻呼吸へ移行しましょう。
あいうべ体操をやってみましょう
この体操は誰でもできる簡単なものです。図解していきます。

「あー」と口を大きく開ける

「いー」と口を大きく横に広げる

「うー」と唇を強めに前に突き出す

「べー」と舌を突き出して伸ばす
たったこれだけの動作です。声は出さなくてもOKです。
この4つの動作を1セットにして1日30回程度行いましょう。
やってみると、いかに顔の筋肉を動かしていなかったか分かりますね。けっこう疲れるのです。一気にやるより、歯磨きのあとやお風呂に浸かっている時など、何かのタイミングで行うのが良いでしょう。
ポイント
あいうべ体操は、声を出すよりお口を大きくしっかり動かすことが大事です。無理しない範囲でゆっくりやってみましょう。
顔の筋肉を使っていない人の中には、顎関節症がある場合もあります。顎が痛い、音がするなどの症状がある場合は回数を減らして行います。口を開けた時の痛みが少ない「いー」と「うー」だけを繰り返してもOKです。「べー」が難しい人もいます。最初は大き目のあめ玉をなめる等舌の運動をして慣らすとより効果的です。舌の活性化は脳も活性化させますので、全身的に良い効果をもたらします。
まとめ
あいうべ体操を繰り返し行うと、呼吸がスムーズになってきます。鼻でうまく吸えるようになるからですが、酸素がしっかり取り込まれるようになると、脳に行き渡る量が増え、脳の血流が良くなり精神的にも安定すると言われています。
呼吸は呼吸器科や歯科では多く取り扱いますが、全身に影響があるとは普段気づきにくいですね。でもこの体操で自分でも気付かないプチ不調が改善したきたら、より健やかな毎日につながります。
ぜひあなたの毎日にこの体操を取り入れてみて下さい。