歯の表面をよーく見てみると、薄くヒビが入っている事に気付いた!こんな時この歯はどうなってしまうのか不安ですね。痛い、痛くないに関わらず歯に入ってしまったヒビについての対処法をご紹介します。
どうしてヒビが入るの?
歯は固くて丈夫に見えますが、どうして歯の表面にヒビが入るのでしょう。その原因を挙げていきます。
- 噛み合わせの負担で入ってしまう。
噛む力というのは思っている以上に強いものです。瞬間的な力がある一点にかかることで、ピンポイントで負担がかかります。その歯にヒビが生じ、広がってきてしまうというわけです。全体の噛み合わせの調整で一点だけの負担を軽くし、全体で負担させるよう診てもらいましょう。 - 外傷で入ってしまう
事故や怪我など、突発的な衝撃がかかってしまった場合、歯に多大なダメージがあります。場合によっては神経が死んでしまったり抜けてしまったりするのですが、重大でないようであれば、ヒビが入っていないか数日は自分で確認しておきましょう。表面的なものなのか、痛みが出てくるのかでその後の対処が違ってきます。 - 歯が弱って入ってしまう
神経を抜くと、歯には寿命が出来てしまいます。神経や血管から栄養が来ない事で死にゆく歯になってしまうのです。神経のない歯は、どんどん脆くなってしまいます。歯のたんぱく質が変性して色も変わり、強度も著しく下がります。そんな状態のところに他の歯の負担や外傷が加われば、ヒビが入る可能性が大いに高まります。表面のヒビだけでなく、歯根破折といって歯が割れてしまっている可能性が高い状態です。神経を残すための治療が高まっているのはこのためです。 - 歯ぎしりで入ってしまう
これが隠れ亀裂が多い一番の原因かもしれません。ストレス社会といわれますが、知らず知らずのうちに歯ぎしりしていたり、寝ている間に食いしばったりしている場合が大変多いのです。男性女性に関わらず、また年齢に関わらず歯ぎしり症状はあります。この歯への負担で表面にヒビが入ってしまうのです。放っておくと根っこにまで影響し痛みが出てきてしまいます。
それぞれの治療方法は
まず、歯の根っこにまでヒビの影響がないのか、レントゲンなどで確認します。痛みがなく、歯科医師の所見や打診検査で問題なければ、原因を探ります。
- 歯ぎしりや食いしばり
日常的な問題である歯ぎしりや食いしばりなどが原因であれば、それらを解消しなくてはいけません。しかし歯ぎしりが数日で治ることは難しく、例えば歯ぎしりするほどストレスがあるのであればストレス解消に努めてもらいます。ストレス解消法を探るのと同時に、歯を保護するためのマウスピースを作ります。これは半透明のシリコンのような素材で、歯にかぶせて就寝します。寝ている時は無意識なのでコントロールが難しく、マウスピースで保護しながらの治療となります。 - 神経のない歯
日常的な問題ではなく神経処置後の歯の場合は、ある意味しょうがない事と捉えます。なぜかと言えば、上記にもあるように神経がない歯の強度は著しく衰えるからです。歯科医師と良く相談し、かぶせ物をして丸ごと保護していくのか等これからの方針を考えましょう。固い物を噛むだけでヒビが入るほど弱くなってしまうのです。早めの決断が求められます。 - かみ合わせの悪さ
噛み合わせの負担からヒビが入る場合は、歯列矯正という治療方法があります。マウスピース矯正や歯にワイヤーをかけて徐々に引っ張るような矯正まで様々ですが、矯正専門の歯科医師に相談しどの程度の矯正が必要か確認しましょう。矯正は見た目の問題で行う治療ではありません。噛み合わせの悪さから全身的な問題が起こるため、その回避として行う治療です。今後の人生を考え、特に女性は審美性も伴いますので早めの対処がおすすめです。
まとめ
いかがでしたか?歯ぎしりや食いしばりは気づかない場合が多いのですが、それ以前にヒビに気付かない方も多くいます。自分の歯です。じっくり観察して異常がないかチェックしてみましょう。ヒビも放っておけば歯の寿命に関わります。定期的に歯科医院に通う方法も有効です。悪化しないうちの処置を心掛けましょう。