歯がある動物は人間だけではありませんよね。犬にもありますし、猫にもあります。サメにもあるのは有名ですね。そんな動物たちの歯も含めながら歯が行うお仕事についてご紹介します。
歯は色々と役に立っている
歯はそもそもなんのためにあるのでしょう?歯がある生き物とそうでない生き物がいますが、人間以外で歯のある生き物は、大まかにいえば脊椎動物全般です。生き物によって違いますが、歯のある場所はお口の中や咽頭部です。犬や猫は人間と同じ様にUの字形に歯が並んでいます。しかし鳥類はまた違っており、エサを丸飲みすることから咽頭に存在している種類もいます。肉食の魚であればピラニアのように小さい歯がたくさん細かく付いている生物もいます。こうして考えると歯は色々な動物によって違うので、実に不思議ですね。
歯は身体の中の分類では、消化器官の一部なのです。消化器官は食べ物を食べて身体の栄養にするための器官ですが、歯は石灰化した硬い組織で出来ており、食べ物を噛み砕くためにあります。まず身体に取り込みやすいように小さく砕くという入り口の役割をしているのです。
動物の生活も含めて考えてみましょう。まず獲物を捕まえて食べる肉食動物にとっては、歯が獲物を捕まえる道具となります。その獲物を食いちぎって噛み砕いて食べてしまいます。これは人間と同じですね。そして攻撃する時も歯が重要です。歯をむき出しにして威嚇したり、攻撃する時にかみついたりもします。武器にもなり得るのです。
手のような役割をすることもあります。くわえて物を運ぶからです。犬が得意ですね。ネコは生殖行為の最中オスがメスを固定しようと首を強くくわえこむ場合があります。これも歯を使っています。小さくて細かい歯ですが、色んなお仕事をしているようですね。
歯の特徴とは
歯ってどういうものですか?思いつくでしょうか?歯の特徴をご紹介しましょう。歯と言えば、実は身体の中で一番硬い器官なのです!こんなに小さいのに一番硬いのですね。そしてよく知っている特徴は、エナメル質や象牙質と呼ばれる歯の層は、一度欠けたり削ったりして失うと再生されないという事です。だから詰め物をしますよね。
そして動物の種類によって形が違います。だから遺跡では歯が見つかると動物の生存が裏付けられるのです。そしてこのように長い期間残る材質であるということも特徴です。遺跡に残るくらいですから、考古学の研究にも使われます。
私たちは歯をたくさん持っているようでいて、実はどれをとっても違う形なのです。1本見ればどの場所にあった歯なのか分かります。前歯と奥歯は違う形ですが、たとえ隣り合ったよく似た歯であっても形は違うのですね。そして乳歯から永久歯に生え変わるのも特徴のひとつです。生え変わらない動物もいますが、多くの哺乳類に生え変わりが起こります。
歯で分類してみよう
動物たちを歯で分けてみましょう。動物園や水族館で動物たちを見る時、大きなお口に様々な形をした歯が並んでいるのを見たことがあるでしょう。動物によっては、全部の歯の形が同じような形をしているものと、違った形の歯が並んでいるものとあります。同じ形の歯が並んでいる場合は「同形歯性」、違う歯が並んでいる場合を「異形歯性」と呼びます。
同形歯性の動物
イルカ、ワニ、ヘビなどはたくさんの尖った歯が並んでいます。
異形歯性の動物
人間、犬、猫、多くの動物がこちらです。前歯と奥歯の形が違います。
そして歯のない動物もいるのです。全てではありませんが、トリやアリクイ、カメなどは歯がありません。全部ではなく一部だけない動物としては、カエルやウシ、キリン、コイなどが挙げられます。
ネズミなどのように一生のうち1回だけ歯が生えるものを一生歯性と言います。対して人間のように乳歯から永久歯に生え変わるものを二生歯性と言います。何度も生え変わるような動物もいます。これを多生歯性と言います。爬虫類などがそれにあたります。歯が抜けて入れ歯になってしまった人にとっては夢のような話ですね!
まとめ
いかがでしたか?動物の歯も比べてみると面白いですね。歯に関することは人間だけではないのです。犬や猫を飼っている人はペットの歯磨きをしてあげたことがあるでしょう。人間だけでなく彼ら動物にとっても大切な身体の一部なのですね。