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口と全身の関連

歯周病と血液疾患の関係

何年も前から歯周病は全身疾患を引き起こす要因であると言われていました。しかし一般的にはなかなか広まっていないようです。歯科医院でも全身疾患についての説明を受ける時間もないので、現状では難しいのかもしれませんね。しかし糖尿病患者も増えつつある現代では歯周病との関係を無視できません。そんな全身疾患と歯周病の関係をご紹介します。

原因はお口から

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歯周病でも虫歯でも、プラークという言葉が多く使われます。何のことかご存じでしょうか。プラークとは歯垢とも呼ばれる歯の汚れを指します。歯磨きではこのプラークを落とすことが目的となります。

このプラークが増えると歯周病菌もお口の中に増えていきます。増えた細菌は口の中にいるので、いつでも飲み込んでしまうのです。体内に入った歯周病菌が血管に入り込むとどうなるでしょうか。

歯周病菌を飲み込んで全身に回る時間は、わずか90秒と言われています。これには驚きますが、そのくらい常に体内には細菌が入り込んでいるのです。

血管に入り込む歯周病菌

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血管に入り込んだ歯周病菌は血管壁を刺激します。その刺激によって、血管内に脂肪性の沈着物が出てきます。おかゆのようにどろどろした血管内のプラークです。このプラークが血管壁にくっついてしまうので、血管の中は狭くなり、血液がなかなか通り抜けられません。

これが動脈硬化を引き起こします。プラークはどんどん溜まると、やがてかさぶたのように剥がれます。この塊は塊のまま流れていき、もっと細い毛細血管で詰まってしまいます。これが脳梗塞や心筋梗塞、狭心症につながってしまうのです。

これは血管の状態が狭くなることで血液が通れなくなっている状態です。しかし元来この病気は血液ドロドロの生活を続けている人が招く病気とされていました。ドロドロの血液はプラークで狭くなった血管を通れません。元来の血液ドロドロ生活も原因になり、さらにプラークや血栓を作る歯周病も原因となります。両方を良くしなければ治らないのです。

歯周病の人は、歯周病ではない人の2.8倍も脳梗塞になりやすいというデータがあります。これはもう命に関わる病気です。歯周病もお口の中だけでなく命に関わるのだと知っている必要があるのです。

歯周病と糖尿病

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糖尿病には様々な合併症があります。歯周病や歯肉炎もその一つと言われてきました。糖尿病患者はそうでない人に比べて歯周の疾患にかかっている場合が多いのです。しかし歯周病になると糖尿病が悪化するという、歯科サイドからの関係も明らかとなっています。

これは無関係ではなく、双方向から悪化させていると考えられています。実際に歯周病を改善した患者さんは、糖尿病も改善しているからです。

歯周病菌が体内へ侵入し血管に入り込むと、免疫力の働きで多くの歯周病菌が倒されます。しかし血管には出口がありませんので、歯周病菌の死がいが溜まってしまいます。これが大量であった場合、歯周病菌の死がいが持つ毒素が血液中に回り、悪影響を及ぼします。

その悪影響を受けるのが血糖値なのです。血液中にあるNTF-αという糖分の取り込みを抑える物質があります。毒素がこの物質を肝臓や脂肪組織からたくさん作らせてしまうのです。すると血糖値を下げる働きをするインスリンを邪魔してしまいます。結果インスリンによる血糖値のコントロールが狂ってしまいます。

このようにして歯周病と糖尿病は悪化させ合う事になってしまうのです。

歯科で出来る全身改善

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血液検査に引っ掛かったり糖尿病を持っているのであれば、歯周病も治療を行いましょう。歯周病の改善によって血液中のNTF-αの濃度が低下することが分かっています。そして血糖値をコントロールするインスリンの分泌も改善され、ヘモグロビンA1cも改善するという結果が得られています。

歯科医院による栄養指導も盛んになってきています。栄養指導は食生活の改善により全身の状態を改善する方法ですが、食生活を改める事により糖尿病や血液ドロドロ状態を改善出来るので歯周病も改善します。

血液が巡らないと栄養が組織に回らないので、結局歯科の治療も治りにくくなってしまうのです。やはり健康は食事から、そして体はパーツではなく一つであるということです。お口の中の問題であっても、お口の中だけではないということを覚えておきましょう。

まとめ

歯科は他の科と違って命に関わらない病気であると考えられてきました。しかし研究が進んだ今日では、歯周病も命に関わる病気なのです。このことを理解していれば、歯磨きひとつとっても自然と意識が高まります。感染を防ぐことはできないので、細菌を抑えておけるようしっかりとコントロールしていきましょう。

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