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口と全身の関連

現代の再生医療とは

再生医療という言葉をご存じでしょうか?『機能障害や機能不全に陥った整体組織や臓器に対して、細胞を積極的に利用してその機能をはかるもの』と日本再生医療学会が定めています。細胞を使って再生するようだということが分かりますね。ではどのような内容なのでしょうか。再生医療についてご紹介します。

再生医療ってなあに?

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人間の身体にある細胞は、何種類あるかご存じでしょうか?細胞に種類があるの?と疑問に持つ方もいるかもしれません。細胞は、どの場所でも同じわけではないのです。再生医療は細胞を使って行う医療ですが、これに使われる細胞は『幹細胞』と呼ばれる特殊な能力を持った細胞なのです。

幹細胞(かんさいぼう)とは、他の細胞にはない特殊能力がふたつあります。ひとつは自己複製能力、もうひとつは多分化能力です

自己複製能力とは、自分のコピーをたくさん作り出す能力です。幹細胞の場合は分裂してふたつの細胞になった後、ひとつは増殖せずに自分自身の複製を繰り返しコピーを作っていきます。

分裂したもうひとつは、さらに増殖します。そして分化を行います。分化とは、自分とは違う種類の細胞に成長することです。だんだん増えていく過程で違った種類の細胞が増えていきます。

このふたつの能力が揃わなければ、人間の身体のたくさんの細胞は出来上がりません。この能力のおかげで200種類以上の細胞が体を維持するのです。幹細胞の複製能力は、毎日少しずつ失われる私たちの身体の細胞を同じように少しづつ供給してくれています。だから毎日変わらない身体でいられるのです。大変貴重で、人間の体を支えてくれる頼もしい細胞なのです。

実はこの幹細胞が、歯の中にもあることが近年分かってきました。抜いた歯の中に発見されたのです。普通は歯科医院で抜いた歯は廃棄されてしまうのですが、この抜いた歯から幹細胞を取り出して利用することが出来れば、歯の数少ない貴重な幹細胞を使える可能性が出てくるのです。もう戻らないと思われていた永久歯ですが、再生の可能性があるとは夢のある治療ですね!

歯を失うとどうなる?

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歯に異常がなく生まれてきて、若い時にはそれなりの無茶もして年齢を重ね、年齢と共にお口のリスクが高まると、虫歯や歯周病に罹患してしまいます。すると治療に入るのが遅くなったり骨を失ったりして歯が抜けてしまうことが増えてきます。また、思いがけない事故で歯を失ってしまうことがあります。長く生きていると様々な事故に遭遇することも増えます。

そうして歯を失ってしまうと、予想以上の苦痛を伴うことがあります。これは「痛い」「気持ち悪い」などの感覚だけではなく、精神的な苦痛も含まれます。例えば、何度も歯科医院に通うのは苦痛という方もいます。歯がないことで大きなお口で豪快に笑えなくなったり、食べる時に違和感があることが気になり、外出の機会を減らしたりするようなことです。歯があった時はそれが当たり前で暮らしてきたので、想像もしなかったギャップにストレスを感じてしまいます。

こうした審美的・機能的なストレスを取り除くため、歯科医院に通い治療を行うことになります。近年ではインプラント治療が大変盛におこなわれています。しかしこの方法は入れ歯などと同じ様に代替えの治療となります。幹細胞を使った再生医療は歯自体の再生を目的とするものなので、傷が治るように元の状態に戻る喜びがあります。

歯を再生する方法

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歯の再生はまだまだ研究段階ではありますが、大変期待されている分野です。歯の再生実験は妊娠したマウスで行われます。マウスの胎内にいる赤ちゃんマウスから歯胚を取り出します。歯胚とは、歯の赤ちゃんです。まだ柔らかい組織ですが、これから石灰化して硬くなりだんだんと歯になっていきます。

取り出したマウスの歯胚を一度バラバラにして再度かたまりを作り上げ、人工歯胚を作ります。人工歯胚を培養することで完全な歯に成長するかを試します。この培養方法が非常に重要なのですが、培養方法には二種類あります。

体内培養法と体外培養法のふたつの方法です。体内培養法は、現在の実験の主流となっている方法で、体外培養法よりも先に発展した方法です。人工歯胚を実験動物の体に移植して歯を成長させていきます。体内では血液や酸素を通すことで栄養がもらえますので、歯を育てるのに適した環境とされます。あごの骨の中や皮下、お腹の中などで試みます。このような実験ではマウスの歯の再生が成功しており、特に期待されています。

もうひとつの方法である対外培養法は、歯を育てるための環境を体内ではなくシャーレ(実験で用いるガラスの皿のような器具)の中で行います。このように体外で育った歯を後にお口の中に移植します。幹細胞の特殊な能力と培養技術で、歯が体外で再生することが解明されてきました。研究がもっと進めば、いずれはどんな体の部分でも体外で培養し再生することができるようになるかもしれません。

こうして再生された歯をインプラントとして歯茎に植えます。再植のような具合です。このようにして歯を元に戻し、治療は終わります。まだ実験段階ではありますが、人工歯根によるインプラント治療よりかははるかに身体に馴染み、違和感のない治療になるのではないでしょうか。体が拒否反応を示さなければ、また同じように歯磨きやお手入れができ、しっかり噛めることが期待されます。今度は虫歯にならないよう念入りにお手入れできそうですね。

まとめ

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歯科と皮膚科は医療の中でも審美性を問われます。特に歯科は審美性に加えて、失った歯が二度と戻らないというリスクも抱えています。このふたつを同時にクリアできる再生医療には、患者さんと歯科医院の夢があります。幹細胞の採取には抜けてしまった歯を利用できるため、患者さん本人の負担がありません。内科や外科などと同じ様に治っていくにしたがって再生していく素晴らしい治療といえます。まだまだ研究段階ではありますが、一日も早く開発が進んでいくよう祈っています。

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